経路、コンバージョンそして解約:サブスクリプション収益の鍵は優れたモバイルUX

By Su Hang

サブスクリプションモデルで新たな読者収益を生み出そうとしているパブリッシャーは、デバイスの利用、特に(Hootsuite経由で)推定51億の有料サブスク契約者になるであろう世界中のモバイルユーザーに当然ながら狙いを定めています。

2018年5月から2019年4月までのChartbeatのデータは、世界のデバイス基準のエンゲージメントでモバイルが中心であり続けていることを示しています。55%から60%の読者がモバイル経由で、デスクトップとタブレットがそれに続きます。この傾向は北米でもそうです。北米では読者の約57%がモバイルデバイスでコンテンツを閲覧します。

しかし、モバイルやタブレット、デスクトップ、読者がどの体験が好きか単純に分析するのは、ただの一つのステップに過ぎません。次の重要なステップは、サブスク契約継続と解約の要因がなにかを理解することです。

そのため私たちは、頻繁に契約したり解約したりするサブスク契約者のデバイスと行動の関係性を注意深く見ようとしました。そこから、サブスク契約者の継続を改善しようとする解決策を、パブリッシャーは明らかにできます。

編集者メモ:本記事はDeigital Content Nextに最初に掲載されました。

デバイスごとにサブスク契約者のコンバージョンを分析

パブリッシャー横断で1月に起きた、契約や解約といったサブスク購読者の状況変化の分析から始めました。分析対象はユーザー*のデバイスで、2018年の最終四半期にサイトに少なくとも1回、1月に少なくとも1回訪問したものです。

*注釈: なぜ私たちはデータの母集団を「ユーザー」と呼ぶのでしょうか。Chartbeatはデバイス横断で個人を追跡しないので、彼らが複数のデバイスでパブリッシャーのサイトにアクセスすると、一人分がデータ上では複数回としてカウントされます。

サブスク購読者のパターン

調査結果では、各デバイスの利用者サイズの割合として、タブレット端末がもっとも多くのサブスク購読者を抱えていることがわかりました。以下の図のように、タブレット端末で契約する可能性がもっとも高いのです。これに続いてデスクトップとモバイルです。パブリッシャーは、ウェブでの契約UX(ユーザー・エクスペリエンス)改善をタブレット端末とデスクトップで注力すべきでしょう。

解約・契約の比率はモバイル(ユーザー数もまた非常に多い)でもっとも高く、デスクトップとタブレット端末が続くこともわかります。モバイルウェブのサブスクやウェブサイトのログイン経験は、デスクトップと同様でないことを示唆しています。これは存在的に、例えば、フォームの読み込みスピードの遅さ、フォーム記入の難しさが引き起こしているでしょう。

サブスク購読者の体験を改善するためにパブリッシャーはなにができる?

Chartbeatのアナリストによると、パブリッシャーがモバイルのUXやサブスク登録のフローを強化することで、解約を減らしつつ、サブスクの新規登録と契約更新の可能性が改善する事が分かっています。これはモバイルデバイスにおいて特に重要です。現状、モバイルのサイトは、新規ユーザーがパブリッシャーのウェブサイトを訪れる主要な手段であるにもかかわらず、そのほとんどをサブスク契約に導けていません。

また、このデータにはアプリユーザーが含まれていないことにも注目すべきです。アプリユーザーは、モバイルのロイヤルユーザーが集まりやすい場所でもあります。 つまり、実験にはちょうど良い機会です。パブリッシャーは、モバイルウェブでのサブスク登録のユーザー体験と、モバイルアプリでの再エンゲージメントおよび更新に対する影響を分析できます。

パブリッシャーはあらゆる期間において、新規契約・解約解除したユーザー、デバイスごとの閲覧パターン、およびユーザー行動からコンバージョンにつながる可能性のあるユーザーを後押しするかどうかを、深く掘り下げる必要があります。

サブスク契約のデバイスごとの利用状況を理解するのに、パブリッシャーはなにから始めればよいでしょうか? オーディエンスのエンゲージメント、ロイヤルティー、有料サブスク契約者の要素間でより明確なアイディアを得るため、Chartbeatを利用するパブリッシャーはサブスクリプション契約者分析が利用できます。

リアルタイム・ダッシュボードやビッグ・ボード、モバイルアプリでサブスク分析が可能になる、サブスクリプション契約者分析の実装方法ドキュメントをぜひご覧ください。

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