世界の読者エンゲージメント調査:2019年第1四半期

By Nick Lioudis

昨年、我々は最もエンゲージメントの高いコンテンツがアメリカ大陸、ヨーロッパ、アジアにどのように分布しているかを明らかにし、的確な読者エンゲージメント戦略は地理的条件に関係なく通用することが証明されました。

2019年の第1四半期も、アフリカで読者数が急増するなど、こうしたトレンドは持続しています。なお、アフリカではページビューのうち78%がモバイル由来でした。

一方で、中央アジアの読者は他の情報ソースと比べ、より検索エンジンを活用してコンテンツを探していることが明らかになりました。では、最もロイヤリティの高い読者はどこにいるのかというと……? 北欧がダントツでした。

以下に、パブリッシャー向けの世界の読者エンゲージメントの概況を掲載しています。

読者エンゲージメントはラテンアメリカが世界トップ

Chartbeatのネットワークによると、平均エンゲージ時間は2017年の初め以来、10%以上増加しています。一つの記事あたりの読者のエンゲージ秒数を見てみると、ラテンアメリカ、中東、アジア太平洋地域の順に多いことがわかります。

アフリカはモバイル端末のエンゲージメントを牽引

アフリカは全ページビューに占めるモバイル端末の割合が78%と最も高く、中央アジアとアジア太平洋地域がそれに続きます。

(詳細を読む:「中国のニュースアプリは膨大なページビューを粛々と生み出す――グローバルのパブリッシャーが活用する方法」)

依然としてGoogle検索が参照トラフィックを独占

Google検索のトラフィックはモバイル端末のトラフィックのめざましい成長を受け、2017年1月から2倍に膨れ上がりました。我々の調査によると、検索エンジンによるトラフィックの割合が最も高いのは中央アジアで、ラテンアメリカがそれに続きます。

中央アジアがソーシャルメディアのページビューを牽引

TwitterやFabeookといった伝統的なソーシャルメディアにおいては、過去2年間にわたって横ばいから下降トレンドにあります。世界的に見ると、全PVに占めるソーシャルプラットフォームの割合が最も高いのは中央アジア、中東、アフリカ地域です。

読者のロイヤリティが最も高いのは北欧

サブスクリプションの注目度が高まっていることを考慮すると、世界の読者ロイヤリティの傾向によって、パブリッシャーはエンゲージメントを高めるコンテンツやプラットフォームの明確なアイデアを得られるでしょう。例えば、アプリから直接来訪したユーザーは、モバイルの来訪者が全体的にロイヤリティが高い傾向にあるものの、通常のプラットフォームに由来する来訪者に比べて5.7倍ロイヤリティが高いことがわかりました。

前の四半期を見てみると、北欧が全体のページビューに対してロイヤルページビュー(※)が最も高くなっており、中東がそれに続きます。

※ロイヤル読者とは、2週間のうち少なくとも50%以上の日(8日間以上)あなたのサイトに訪れている人のことです

世界の読者エンゲージメントに関する洞察:4分の1のコンテンツ

世界中で読者は、コンテンツを手軽に探し(そしてシェアし)ます――我々のデータによると、特にモバイルユーザーは、デスクトップユーザーに比べて40%長い時間検索をしています。

上記のデータでは、アフリカではモバイルユーザーの体験を改善することがエンゲージメントをロイヤリティに育てる力量を高められることを物語っています。北欧はこの四半期でロイヤルユーザーの割合が最も高いわけですが、果たして北欧のパブリッシャーは課金型サブスクリプションを励行するために十分な努力をしているでしょうか? 私たちの世界的なインサイトは、読者のエンゲージメントを高める一つの正攻法があるわけではないことを強調しています。しかし、これらの読者エンゲージメントのトレンドによって、パブリッシャーは、読者が地理的条件を超えて一体何を望み、どのように、どこで、そしていつそれをオファーすべきなのかを垣間見ることができるでしょう。

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