データの裏側:ロサンゼルス・タイムズは深い読者分析に生データを生かす
ロサンゼルス・タイムズ(LAタイムズ)は138年以上にわたり南カリフォルニアを報道してきました。現在は、ニュース、エンターテイメント、スポーツ、政治などの速報を全国的にも世界的にも発信しています。2012年からChartbeatを利用しているLAタイムズは、リアルタイム・ダッシュボードなどのリアルタイム監視および最適化ツールを使用して、読者の傾向を把握し、その場でコンテンツを最適化しています。
LAタイムズの分析チームは、Chartbeatの生データ配信機能であるデータストリーム(Datastream)を使用して、読者データの粒度の高い視点を活用し、その情報を他のデータソースと接続して、全社的な目標を示す独自の編集上のインサイトを見つけ出しています。
生データで社内ダッシュボードを強化、ニュースルームに装備する
Datastreamは、ページ上のすべての訪問者の操作や行動から収集された、エンゲージ時間、スクロール深度、参照元、そのほか多数の指標を含む生データに直接アクセスできます。
LAタイムズは、自社の分析能力を次のレベルに引き上げるために、Datastream独自のセッション基準指標を活用して、オンサイトとオフサイトの訪問者の行動に関するインサイトを明らかにしています。LAタイムズでは、これらの指標と、共有キーを使用した様々なビジネスクリティカルなデータソースを組み合わせて、重要なデータポイントを一箇所で表示し、分析を合理化しています。LAタイムズは、サブスクリプションに特化したビジネスの独自のニーズに対応するために、独自のファーストパーティデータ、Datastream指標、CMSデータ、サードパーティCookieデータを組み合わせたカスタムダッシュボードを構築しました。
「他のソースからは得られないメトリクスを埋めるためにDatastreamを使用し、読者の傾向をより完全に把握できます」
利用可能な指標を重ね合わせることで、断片的なアプローチよりも包括的なインサイトが得られます。「LAタイムズのデータ・アナリティクス担当ディレクターJoseph Gordon氏は次のように述べています。「他のソースからは得られないメトリクスを埋めるためにDatastreamを使用し、読者の傾向をより完全に把握できます」。具体的には、エンゲージ時間とスクロール深度という、これまでにはなかった指標を使用して、レポートを強化しています。
LAタイムズの同じニュースを担当する記者と編集者は毎週集まり、カスタムダッシュボードを分析して読者の心に最も響いたストーリーを明らかにし、分析によるデータ駆動型インサイトで編集の直感を高めています。LAタイムズのデジタルアナリスト Alexa Sonnenfeld氏によると、チームは社内ダッシュボードによって、コンバージョンやトラフィックなど、コンテンツに対する読者エンゲージメントをさまざまな角度から測定できるため、ベストプラクティスを生み出し、十分な情報に基づいて全社的なKPIをサポートするための意思決定ができます。
彼女の視点では「先週、または数週間前に何を書いたのか、チームが一歩下がって考える機会を与えてくれます」とのこと。Chartbeatの他のリアルタイム分析および最適化ツールと組み合わせることで、ニュースルームは、記事が公開されると読者の傾向に即座に対応できるようになります。Datastreamはデータから得られる視点を広げられるので、ニュースルームは先の計画を立て、読者の行動をより良く予測できます。
「編集者の直感を磨き、何をどのようにカバーするか賢い判断を下せるようになります」
変化が速い業界では順応性が不可欠ですが、データから学び、未来のコンテンツプランをデータに基づいて決定する力は、競争の激しい市場に身を置くLAタイムズに優位性を与えています。Sonnenfeld氏は「編集者の直感を磨き、何をどのようにカバーするか賢い判断を下せるようになります」と言います。
詳細なデータセットで読者の全体像を把握
ChartbeatのAppleとの統合パートナーシップにより、LAタイムズは、Apple NewsとApple News+の読者データをカスタムダッシュボードに組み込めるようになりました。Gordon氏が指摘するように、特にApple Newsのデータは他のソースから入手するのが難しいといいます。
Datastreamはこのデータを迅速に収集し、LAタイムズのデータリポジトリにストリーム配信し、他のデータセットと照合して、編集戦略やビジネス戦略の鍵となる多面的で詳細な分析を提供します。結果はどうしょう? LAタイムズは、デスクトップやLAタイムズモバイルアプリを介して閲覧している人、Apple Newsを介してLAタイムズのコンテンツにアクセスしている人など、その読者がどこから来ているかの全体像が把握できています。
また、LAタイムズは、ChartbeatとSmartNewsとのパートナーシップも活用しており、世界中に5000万人以上のユーザーを持つアプリであるSmartNewsのプラットフォーム上での読者を把握しています。DatastreamでSmartNewsのデータを統合して、LAタイムズの内部レポートを強化し、チャンネルを超えた読者の行動を把握しています。
「私たちはDatastreamの大ファンです」と語るGordon氏は、彼のチームとともにChartbeatがビジネスインテリジェンスのニーズを満たすためにDatastreamの重要な機能強化するのを支援してきました。Chartbeatのニュースルームに特化した分析および最適化ツールについて、Sonnenfeld氏は「リアルタイムの洞察には素晴らしい」と述べていますが、Datastreamのようなツールを使用することで、データ駆動型の部門がより詳細な情報を得ることができ、全社的な戦略の情報提供に役立てられています。
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